ついにこの日がやってきました。OLYMPUSから映像事業を引き継いだOMデジタルソリューションズ株式会社は2021年10月27日、オリンパスに代わる新ブランドとして『OM SYSTEM』を発表。
本件に関しては人それぞれ想いがあるでしょうが、私もオリンパス製品を愛用しつつ仕事にも役立ててきました。
今回は『OLYMPUSロゴが消える』という件について、あくまで個人的な意見も含めて戯言を垂れ流してみようかと。
OLYMPUSのロゴは無くなるの?
今回の発表はFacebookやInstagramなどのSNSでも告知されました。
これは今後の製品は『OLYMPUS』ブランドではなくなり、代わりに『OM SYSTEM』というブランドになるということです。
しかし、
「新ブランドは良いですが、カメラからOLYMPUSのロゴが消えるのだけは絶対反対!」
などと的外れなコメントをしている方もいる様子。なにをどう解釈すればそうなるのやら…これだからSNS系のカメラ界隈は頭悪いのが多いと言われてしまうんですよ。
今後のカメラ製品はペンタ部に『OLYMPUS』とは刻まれません。
新たなロゴに関して今回の発表では『未定』としていますが、そのまま『OM SYSTEM』になる可能性もあります。
ちょっと長い気がしますが『OM』だけでは変ですし。もしかしたらデカく『OM』でその下に小さく『SYSTEM』になったりするかもしれません。
ただ、個人的にはペンタにはブランドネームではなく製品名として『OM-D』と刻まれるのでは・・・と希望的観測。そうすればライトユーザー向けのPENとの差が明確ですし、なにより『OM SYSTEM』よりカッコイイじゃないですか。
ちなみにこの発表とほぼ同時に発表された新レンズ、M.ZUIKO DIGITAL ED 20mm F1.4 PROはしっかりとOM SYSTEMロゴで登場しました。
む?写真で見るとロゴや諸元表示のデボス加工(文字凹み加工)も無くなっているような・・・。(詳細は実物が見れないので不明)
とりあえず今後のレンズは全て『OM SYSTEM』ロゴで登場してくるということですな。
OLYMPUSが消えるのは絶対に嫌!…ですか?
オリンパスというメーカーは古くから職人気質な色合いが強く、他社以上に『オリンパスという会社(ブランド)が好きだからオリンパス製品を使っている』という方が多くいます。
それゆえに完全に趣味でカメラをやっている方からすれば『OLYMPUS』というロゴに執着したい気持ちもわかります。
私も少なからずオリンパス愛を持っていますので、映像事業売却の時には「OLYMPUSじゃなくなるのか!?そりゃ嫌だなー」と動揺しましたもの。
しかし冷静になってみれば、別に『OLYMPUS』というロゴで写真を撮っているわけではない。ペンタ部に『OLYMPUS』と刻まれていようが『OM SYSTEM』と刻まれていようが、吐き出す画が変わるわけではありません。
モチベーションが変われば撮る写真も変わる…という気持ちも理解できますが、「OLYMPUSのロゴが消えるのはいただけない」とか「〇〇〇は売却後もロゴを継承しているじゃないか」などと、まるで駄々っ子のようにゴネる前に少し考えてみてください。
映像事業は売却されたので『OLYMPUS』というブランドネームはオリンパス株式会社のものです。これまでの1年間はオリンパス時代に開発されたものが登場していたから『OLYMPUS』のロゴが付いていただけ。今後OMデジタルソリューションズ株式会社が『OLYMPUS』を使い続けるならば、ブランド使用料が発生していくことは容易に想像できませんか?
そんな無駄な金をかけるくらいならそれを製品開発に回し、より良い製品で巻き返して欲しいと私は思いますよ。ただでさえ事業売却まで追い込まれたのですから。
それでも「無駄じゃない!OLYMPUSというロゴは金では買えない価値があるんだ!!」とまで言う方はおそらくブランドロゴで写真を撮っているのでしょう。ロゴが『OM SYSTEM』に変われば良い写真が撮れなくなり、『UNKO』に変わったらウ〇コみたいな写真しか撮れなくなるのでしょう。
それならば仕方ない、好きなだけ騒ぐが良い。しかし何をどう騒ごうとも『OLYMPUS』のロゴは付きませんので、シールでも作って貼ったらいかがですか?
〇〇ほど騒ぐ
ただでさえ今回は反感を買いそうな内容なのに、さらに煽るような話になってしまいますが・・・
私はFacebookもInstagramもやっています。私だけでなく両方やっている、さらにTwitterもやっている…という方は少なくないでしょう。
そちら界隈で世間の反応(コメント)を見ていると、この件に関してFacebookのほうがInstagramに比べて低レベルな意見が多く見受けられます。InstagramでもOLYMPUSロゴが消える事を惜しむ声はありましたが、それよりも今後の展開を気にする意見が大半。
これは今回の件だけに限らず、何かしらの発表や告知があると決まってFacebookのほうが程度の低い輩が群がり、Instagramは思慮深いコメントが多くなる。
それもそのはず。SNSの性質的にInstagramは『写真・カメラに本気で向き合っている人』が多いですから。
OLYMPUSロゴが消えるのは悲しいが、それをギャーギャー言っても仕方ない。それよりも今後どういった方向に会社が動いていくのか、どういった製品を展開してくるのか、そっちのほうが重要だと認識している方が多い…という事です。
さすがに露骨には申し上げられませんが、つまりそういうことですな。
OM SYSTEMの今後
新ブランド発表時に宣言した内容を聞く限りでは、事業売却時の発表と大きなブレは感じられませんでした。
『今後もマイクロフォーサーズで続投、さらなる進化を目指す』
これを良しとするか悪しとするかは、求める機能や個人の人間性によって大きく変わるので深くは言及しませんが、個人的には一安心。
そして気づきましたか?私は『OLYMPUS』が『OM SYSTEM』に変わってしまうという事よりも、新ブランド発表動画にちらりと映った新製品が気になって仕方ありませんよ。
動画で07:55あたりから流れるチラリズムなシルエット。
ハッキリと全貌は見えませんが、
『E-M10やE-M5のようなグリップ無しではなく、E-M1と似た形状』
『E-M1Xのような縦グリップを装備していない』
『フロントダイヤルはE-M1Xと同じくグリップ埋め込み』
が確認できます。
つまりアレですよ・・・あの期待外れで拍子抜けだった『OM-D E-M1 Markⅲ』の後継機の可能性が高いじゃないですか。
安直に『OM-D E-M1 Markⅳ』となるのかもしれませんが、もしかしたらブランド変更に伴って新たなシリーズが生まれるかもしれません。どちらにせよプロユースの製品が期待できるでしょう。
Markⅲがあんな体たらくだったのは事業売却直前の発売というのが大きな理由でしょうから、今回は度肝を抜いてくれることを願うばかりですな。
オリンパスが業績不振・事業売却であーだーこーだと停滞している間に、他メーカーはどんどん進歩。大きなアドバンテージだった『強烈な手振れ補正』『軽量コンパクト』『優れた防塵防滴性能』はオリンパスだけのものではなくなってきています。
この新機種は「よそで売っているものなら買ってくればいい。売っていないものを作る」という米谷義久氏の思想を受け継ぐような名機であることを祈るばかりです。
さてさて、鬼が出るか蛇が出るか・・・。