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2020年6月24日、オリンパスは『映像事業を新会社として分社化し、管理・運営等を日本産業パートナーズ株式会社へ譲渡する』といった旨の発表をおこないました。オリンパスユーザーとしては「いつか来るであろう」と覚悟していた映像事業関連のニュース。果たして今後どうなるのか…。日本産業パートナーズとはいかなる会社なのか…。

オリンパス製カメラ、今後はどうなる?

今回の発表にてオリンパスは…

オリンパスがこれまで培ってきた革新的な技術とユニークな商品開発力を活用し、OM-Dや、PEN、ZUIKOなどをはじめとしたブランドを継承する事業体として、お客様にとってより良い製品/サービスを提供する

オリンパス「映像事業の譲渡に関する意向確認書の締結について」より

としており、さらに…

映像事業の分社化及びJIP(日本産業パートナーズ株式会社)への譲渡後も、新会社が構造改革後の研究開発・製造体制を維持し、引き続き高品質かつ信頼性の高い製品を提供し続けます。また、オリンパス製品のカスタマーサポートを継続いたします。

オリンパス「映像事業の譲渡に関する意向確認書の締結について」より

としています。

とりあえずのところ新会社(現在のところ名称不明)にてOM-DやPENなどのシリーズは継続、サポートも継続。形としてはこれまでと変わらずに製品を使い続けられるような雰囲気を匂わせてはいるものの、要するに赤字続きの映像事業を投資ファンドに売却するということ。

つまりは『オリンパスは映像事業から撤退する』ということです。

状況が変われば言っていることまで変わるのが大人の社会。

単純にカメラ事業だけで見ても、オリンパスCEOが「カメラ事業は撤退しない」と宣言してみたり、あっという間に撤回してみたり、「オリンパスのカメラ事業撤退はありえない」と報道したメディアが、翌月には手のひらを返したような記事を発表してみたり。

今回の発表も果たしていつまで、どのような形で継続していただけるのか…。オリンパスユーザーとしては気になるところではあります。

そしてもう1つ気になるのが今後展開されてくる(であろう)新商品のブランドネーム。たかが文字ではありますがボディから『OLYMPUS』のロゴが消えてしまうのはやはり悲しい。

オリンパスというブランドに魅力を感じている者としては、新会社もオリンパスのロゴを継承していただけると嬉しいですな。そう、ペンタックスのように…(PENTAXのロゴはHOYAが所有しているが、ブランドライセンス契約によりRICOHが継続して使用)

日本産業パートナーズ株式会社とは?

今回オリンパスが「譲渡する」とした日本産業パートナーズ株式会社とはなんぞや?と感じた方もいるかと思いますが、『事業再編に際して事業成長のための資本や経営支援を提供する、日本型のプライベート・エクイティ・ファンド運営会社』ということで、ざっくり言えば傾いた事業を立て直す投資運営会社。

過去にソニーからパソコン事業の売却を受け、新会社『VAIO』を立ち上げたこともあるそうな。

日本産業パートナーズ株式会社
公式サイト

オリンパス使いの戯言

…というわけで、オリンパスユーザーとしては「いつかは来るであろうと思っていた事態が、ついに来てしまった」ということですな。

以前書いた『悲報:OLYMPUSフォトパスポイントサービス終了…』の時点で覚悟はしていましたけど。先日届いた『マイクロフォーサーズ・オリジナルマスキングテープ』がお別れの品という事だったのですね…(笑)

もちろん現在使用しているオリンパス製カメラが使えなくなるわけではありませんし、赤字続きとはいえある程度以上のユーザーを抱えているわけですから、完全にぶん投げて即終了~ということではありません。

しかしオリンパス製品を取り巻く環境がこれまでと変わってしまうのは事実。それが良い方向に変わってくれれば良いのですが…。

ええ、わかっていますよ。C使いやN使いの方からすりゃ「だから時代遅れで劣ったマイクロフォーサーズなんか、さっさとやめときゃ良かったんだよ」ってことでしょう?

ところがオリンパスという会社(と、オリンパス製カメラ&レンズ)には変な中毒性がありまして。イヤな空気を感じつつも、信じて使い続けてきたわけですよ。どう言われようとも、マイクロフォーサーズシステムが持つ機動力は私の仕事には不可欠でしたし。

とにかく今は黙って見守るしかありませぬ。仮に今後まともな製品展開がなかったとしても、黙って使い続けますさ。「各社マイクロフォーサーズの製品展開を終了」のニュースが飛び込むまでは…。