2022年3月に発売された『OM SYSTEM OM-1』に続き、ついにOMデジタルソリューションズから『OM SYTEM OM-5』が発表されました。
これまで通りミドルクラスとしての高性能に加え、縦位置動画撮影機能や5000万画素の手持ちハイレゾ撮影などの新たな機能も満載。
そしてついにペンタ部の『OLYMPUS』が消え、『OM SYTEM』のロゴが刻まれました。
発売日や価格なども含め、OM SYSTEM OM-5はどうなんだ?やれるのか!?というポイントを超個人的な戯言でご紹介します。
発売日と価格
まずは一番気になる『発売日』と『価格』から。
公式発表では2022年11月発売(詳細日は不明)、価格はオープン。
店頭予想価格はボディ単体で16万5000円前後とされています。
14-150mmおよび12-45mmPROとのレンズキットも予定されていますが、そちらは12月発売予定とのこと。ということはボディも11月後半の発売日となりそうですな。
コンピュテーショナル系が進化
OMデジタルソリューションズではOM-1発表時から『コンピュテーショナルフォトグラフィ』という耳慣れない言葉が使われておりますが、要するにデジタル技術を駆使した撮影(と機能)のこと。
新技術を否定したがる古臭い写真撮りは眉をひそめるかもしれませんが、時代に取り残されるのが嫌ならば使いこなすまで。
比較明合成(ライブコンポジット)や深度合成、プロキャプチャー撮影などはこれまでのE-M5にも搭載されていたので、5シリーズとして新たに手に入れた機能のうち主だったものは以下になります。
手持ちハイレゾショット
E-M1XやOM-1に搭載されていた『手持ちハイレゾショット』
三脚ハイレゾはE-M5 MarkⅢにも搭載されていましたが、手持ちでサクッと5000万画素級の撮影ができるようになりました。
なお手振れ補正はボディ単体6.5段と、MarkⅢと比較して1段向上。
ライブND
OM-1が備えていた『ライブND』をOM-5にも搭載。
滝や渓流など光量の多い場所でのスローシャッターでも、NDフィルターを必要とせずに撮影が可能になる機能ですな。
厳密に言えばフィルターのように光を抑えているのではなく、デジタル処理で複数の画像を合成している疑似スローシャッター撮影です。
OM-1では『ND2~64』の6段階なのに対し、OM-5は『ND2~16』の4段階。
センサーは4/3型Live MOS・エンジンはTruePic Ⅸ
画像センサーはおなじみの『4/3型Live MOSセンサー』(有効画素2037万画素)
画像処理エンジンはOM-D E-M1 MarkⅢと同じ『TruePic Ⅸ』を搭載。
あくまで超個人的な戯言ですが、描写力・表現力に関してはOM-1に搭載された『4/3型 裏面照射積層型 Live MOS センサー』が異次元の進歩を遂げていたので、その点はE-M5 MarkⅢと比較して劇的な差は感じられないのでは…と。
マイクロフォーサーズの泣き所である高感度耐性も大幅に向上しているとは考えられません。
もちろん同名とはいえセンサーも進化している(と期待したい)ので、ここらへんは実機を試写してみないことにはわかりませんが。
ロゴはOM SYSTEM
ついにオデコのペンタから『OLYMPUS』の文字が消え、『OM SYSTEM』の名を冠することとなりました。
2022年3月発売のOM-1からオリンパスではなくなっていたものの、あちらはペンタにOLYMPUS、本体に小さくOM SYSTEMという謎仕様。
OLYMPUSロゴに関しては面倒臭い輩があちこちで騒いでいるのであまり触れたくありませんが、個人的にはやっと切り替えてくれたか、といった印象ですな。
というかOM-1の時点であんな中途半端な事をせず、キッチリと「もうOLYMPUSという会社ではない。OM SYSTEMというブランドで展開していく」という意思表示をして欲しかった。
メーカーとして伝統を大事に云々…という理屈もわかりますが、カメラはあくまで写真を撮るための道具。オデコに書いてある文字で撮れる写真が変わるわけではありません。OMデジタルソリューションズはそんなことに余計な気遣いをするよりも、OM SYSTEMというブランドに誇りを持ち、製品開発に注力してもらいたいと私は思います。
OM SYSTEM OM-5 まとめ
…というわけで新機種OM SYSTEM OM-5に関し、一般のカメラ愛好家が気なる点やOM-D E-M5 MarkⅢからの変更点をまとめると、
- 価格はボディ単体で16万円前後
- 手持ちでもハイレゾ撮影が可能に
- ライブNDも使用可能
- センサーとエンジンは微進化
- 手振れ補正は1段進化(6.5段)
…といったところ。
超個人的な感想としては『画質周りは大きく変わらないが、新たな撮影機能を搭載して利便性が向上した』といったところでしょうか。
ぶっちゃけ言えば『画質・解像度に関する劇的な進化や、高感度耐性の大幅向上を期待してはいけない』という気もしますので、そこを重視するならば要注意かと。
ただし前述のとおりコンピュテーショナル系機能が追加されているので、これまでとは違った撮影体験ができるカメラにはなっているようです。